コスミック・アイスは宇宙を覆う氷のボトル。12本の中で最も冷静で客観性が強いボトルでもあります。
同時に溶解した氷から流れ出る生命の源「水」のボトルでもあります。コスミック・アイスは自然の法則と峻厳な冷たさ・生命の循環のシンボルです。
色からシンボルを読み解く
クリアもターコイズも「水」の色です。コスミック・アイスというシンボルから、「水」の「冷静さ」「客観性」を強く感じさせるボトルです。
B8「 コスミック・アイス Cosmic Ice」 クリア/ペールターコイズ/ターコイズ
- 上層のクリア「神のごとく」「万物を生み出す創造力」「無から有を生む」
- 下層&中層のターコイズ&ペールターコイズ「冷静な」「クールな」「俯瞰的な視野」「カルマの報酬」「生命の誕生」
明確な光(理想・目的)を持ち、そこに向かって自分のライフステージを、独創的なものを創り出すクリエイティビティにあふれた組み合わせです。
- 上層のクリア「無」「無関心」「無表情」「無感情」
- 下層&中層のターコイズとペールターコイズ「冷たさ・冷酷さ」「大きな流れや成長を停滞させる」「澱み」「恐れ」
非常にセンシティブで傷つきやすく、その繊細さを隠すため、人と必要以上に距離を置いたりポーカーフェイスに徹するようになるかもしれません。
宇宙永久氷説のシンボルから色を読み解く
「オカルティスト」としてのヒトラーやナチスを研究した(またはとんでも本)書籍は山のように出ていますのでご興味ある方は是非。
基礎知識として、
- ナチスの母体は「トゥーレ協会」と言う秘密結社であり、協会の右翼政党が「国家社会主義ドイツ労働者党(NSDAP)」となった。トゥーレはゲルマン民族の起源を極北にあった失われた文明に求め、ゲルマン民族優位主義。
- ヒトラーはNSDAPの前身である「ドイツ労働党」に入党し、プロパガンダを担当。トゥーレ協会から政治的・思想的教育を受ける。
- 1934年にドイツ国総統となってからのヒトラーは、「オカルト・バージ(オカルト弾圧)」を行っているが、ナチス幹部には狂信的神秘主義者が多く、SS長官ヒムラー、ヒトラーの私設秘書であるルドルフ・ヘスなど、オカルティズムとの縁は全く切れていない。
ここをご理解ください。その上でナチスには有名な2つの宇宙観があります。
- 地球空洞説
- 宇宙永久氷説
後者が「コスミック・アイス」…ハンス・ヘルヒガーの理論です。
ヘルヒガーは近代科学主義を批判し、宇宙と人類の秘密を説くカギは、火と氷、斥力と引力に繰り返される戦いにあると独自の宇宙物理学を説きました。
ヘルヒガーも反ユダヤ主義者・ゲルマン人種優生主義者で多額の資金源を持っており、ナチスはヘルヒガー論を支持・保護し、批判した科学者たちは粛清・弾圧されます。
ヘルヒガーは、溶けた鉄が雪に落ち爆発を起こしたのを目撃し、宇宙永久氷説を閃きました。
- 宇宙の氷が堆積し天体が出来上がる。それらは衝突・融合し巨大化するが、やがて蒸気が大爆発を起こす。
- 散った氷の破片は、あるものは元の天体に融合し、あるものは太陽系になるが、これらは常に「引力(氷)」と「斤力(火)」相反する力に支配されている。
- 「引力」が強まれば、小惑星は周囲にある惑星へと接近、やがては落下する。
- 太陽系は最期すべて太陽に落下する。そして再び大爆発が起こり、以下繰り返し。
科学より神話に近い世界観です。ナチスもヘルヒガーも自分たちゲルマン民族のルーツを北欧神話に求めていました。
まさに、火と氷が原始にあるのです。ニブルヘイムの氷河がムスペルヘイムの熱で溶け、最初の巨人ユミルが誕生します。火と氷が融合することで「創造(ターコイズ)」が起きます。※その後、オーディンが誕生したり、北欧神話的な殺伐とした殺し合いが続くので割愛☆最後は「ラグナロク」・・世界の終焉の戦争では、地上は業火に覆われ、神々すらも滅びます。
しかし、一部生き残った若い神々と、2人の人間の男女により世界は再生されます。
宇宙永久氷説では、月が螺旋を描きながら地球に接近するごとに水位が上がり大洪水が繰り返されると説明します。引力が強まると生物は大型になり巨人化が進みます。
その中で生き残った人々が、聖書に「黙示録」「洪水伝説」などを伝承した選ばれた人々です。
(この「選民思想」がゲルマン優生主義を生んだし、スピリチュアル系のアセンション思想はまさにコレ。衆生救済の大乗仏教ではあり得ないのになぜ日本で流行ったのか不思議)
最後は全てが太陽に呑みこまれ氷塊となり、再び蒸気による大爆発が起き…。氷と火の戦いは、生命を生み文明を育み、やがてすべては洪水に破壊され、再び生命を生み…世界は螺旋状に創造と破壊を繰り返しているとしています。
宇宙永久氷説と神智学
「進化論」発表後の19世紀後半~20世紀前半、神智学協会の根幹人類説をベースに、さまざまな人が自分たちの起源論を作っています。
宇宙永久氷説によると、現在わたし達が見ている月は「4番目の月」で、地球にはすでに3つの月が堕ちています。これによって地上を第1紀~第4紀に区分けします。
第3紀は巨人族の「黄金時代」で、数百万年に渡り続きました。ヘルヒガー派は「第1のアトランティス」は、第3記(90万年ほど前)の話だとしています。
15万年ほど前に第3の月が落下し始め、アトランティスは海に沈みますが、月の無い時代を13万8千年過ごす間に、人々は「第2のアトランティス」を北ヨーロッパに生み出します。
プラトンが又聞きしたのは「第2のアトランティス」のことだそうです。
ヘルヒガーの死後もヘルヒガー派はナチスの中枢にいましたが、彼らを魅了した氷(水)と火の闘いから起きる破壊と再生の物語はナチス・ドイツの崩壊により終焉を迎えます。
氷は生命の熱量とは遠く、レッドの血肉を持ち大地に生きる人間の暮らしや文化への共感・理解にはほど遠いのかもしれません。
しかし、氷に熱(火)を加えれば「水」として万物を生み出すエネルギーに変わります。
潮の満ち引きと地殻の熱は地球生命の誕生に重要な役割を果たし、血肉を持つ人体の約60%は水で構成されています。火と水は双方ともに生命の維持に欠かせません。
「水」は「すべてを無に帰す洪水」としても作用しますが、人間が洪水のサイクルを予測し、肥沃な土地を育て文明を生み出す「創造」の役割も果たします。
すべての古代文明は大河流域で興っているようにターコイズ「海・河・水」がなければ生命も文明・文化も生まれません。
当記事に関しまして
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トリコロール養成講座内では、1本ずつのシンボルを詳細に解説する時間がありません。当校のトリコロール履修生に参考になれば…と「シンボルと色」をまとめたものです。
センセーショントリコロール | カラーセラピスト資格取得講座センセーショントリコロールは、世界初の3層カラーボトルを用いたカラーセラピーです。五行や神智学の象徴を使い、クライアントが持つ人生のサイクルや滞りがちなポイントを分析・ヒーリング致します。 -
色とシンボルの解釈は無数にあります。皆さまの解釈を加えてください。
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当記事は、当校で「カラーバイブル講座(4時間)」を学んだ程度に「カラーセラピーと西洋史の関連を理解している方」へ向けています。