ジプシーズは広い視野(ペールブルー)を持ち、異なる世界、異なる価値観と触れ合いながら、変化し続けること。
そして自分の中に識別力と自信を培い、どこにも属さず、誰にも依存せず自由に人生を謳歌するシンボルです。
色からシンボルを読み解く
B4「ジプシーズ」ペールブルー/グリーンターコイズ/ゴールド
- 上層のペールブルー「自分自身をありのままに自己表現する」「視野の広さと寛大さ」
- 中層のグリーンターコイズ「自分らしさ」「無邪気な」「成長と変化し続ける」
- 下層のゴールド「自己価値」「自信」「他者へ知を分配する」
積み重ねた自己価値や経験値を土台に、どこにも属さず自分の人生に責任を持ち、自由に成長と変化をしつづけるバランスが良い組み合わせです。
- 上層のペールブルー「視野の狭さ」「自己不信」「コミュニケーション不全」
- 中層のグリーンターコイズ「周囲との調和を気にしすぎ、自分らしさをクローズする」
- 下層のゴールド「根拠のない不安・心配」「自己評価の低さ」
自分に自信がなく、周囲から浮く異端者になりたくないがゆえに、伸び伸びとした自分らしさや自由を求める気持ちを抑え込んでしまっているかもしれません。
ジプシー(ロマ)のシンボルから色を読み解く
が、ヨーロッパやロシアが「ロマ対策」せざるを得ない現状は差別・迫害とも言い切れない社会問題です。この記事では現実のジプシー問題とは切り離し「シンボル」としてのみジプシーを扱っています。
歴史的に「定住者(農耕民族)」と「移動者(狩猟民族)」は攻防を繰り返してきています。
主に狩猟民族が定住民族の領土に侵入し、定住民族が領土を守るために戦いが起きるのですが、
「定住(変化せず/どこかに属し)して生きるか」vs「移動(変化し続け/どこにも属さず)し続けて生きるか」
「生き方二区分の対立」と考えてもいいと思います。
ジプシーはもちろん後者です。
現代風に言えば家庭や組織に属せず、もしくはその所属に依存せず、自分の人生を自由にクリエイトする人たちのボトルであり、自分の使命を見つけ、独立・自立を遂げる人たち、またはそれを目指す人々のボトルとも言えます。
資格とスキルを手に入れ、時間をかけて知識や経験を研鑽し(ゴールド)、自分自身も楽しみながら成長と変化を遂げ(グリーン)、自分の「生きる意味」「自己表現のやり方」を探す(ブルー)、そんなクライアントさんや生徒さん方には「合ってるな~」と思います☆
「変化」が生む「智慧」
ジプシーは「定住」「移住」せずに生きるため、場所を選ばない生業を熟達させてきました。
非言語的コミュニケーションである踊りや歌、楽器だけではなく、コミュニケーションである手相占いやタロット、過去は馬の売買、現代では車のブローカーなど、流浪の民に代々受け継がれる智慧との技術は様々です。
定住者から見ると、
自国の宗教を信じず、自国の言葉を話さず、自国の習慣に馴染まない
異邦の民は、招かざる客である反面、どこか羨望を抱かざるを得ない存在だったのかもしれませんね。
1つの「所属(例えば国籍)」を固定されると、所属内で類似した価値基準を持つようになります。
同調圧力ほど顕著じゃなくても「見ている景色が同じ」「守るべきルールが共有されている」と、個々の意思の根底には共有する価値観が芽生えます。
それらは民族意識や宗教意識、もっと分かりやすくは同じ国籍を持つ者同士で共有・所属を感じることも出来ます。
ジプシーはそのバックボーンを持ちません。所属や繋がりの感覚は血縁など最小限にしか感じられない代わりに、
同じ空、同じ大地も、見る場所や視点が変われば別の気づきを与えてくれます。
ゆえにグリーン&ゴールド「変化している者だけが得られる洞察と智慧を持つ人々」のシンボルです。
自由と自己責任
ただし「自由である」「何者にも縛られない」ということは、「後ろ盾がない」「駆け込む先がない」「帰る場所がない」ことでもあります。
ユダヤ人差別は古くからありましたが、15世紀頃からはジプシーも同じ区分で差別されていました。
流浪の民・国を持たぬ民・同じ神を信仰しない民は「異端」であり、しかも商業や金融、芸術など彼らの優れた才は差別意識を育みました。
ジプシーが受けた最大の迫害はナチスの「ロマ狩り」です。ナチスはユダヤ人だけではなく、ジプシーも「劣等民族」として多く捕らえ、殺害・強制断種しました。
その数50万人とも言われていますが、「国」という「所属」を持たぬ彼らが受けた正確な実害数は明らかにならず、戦後補償もユダヤ人のそれと比べ圧倒的に不利です。
自由の裏には責任と自律があり、孤高に生きるには孤独と戦うプライドと強さが必要です。
この3色がバランスよく揃ってはじめて、捕らわれず・依存せず・自由に生きることを継続できるんじゃないかと思います。
当記事に関しまして
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トリコロール養成講座内では、1本ずつのシンボルを詳細に解説する時間がありません。当校のトリコロール履修生に参考になれば…と「シンボルと色」をまとめたものです。
センセーショントリコロール | カラーセラピスト資格取得講座センセーショントリコロールは、世界初の3層カラーボトルを用いたカラーセラピーです。五行や神智学の象徴を使い、クライアントが持つ人生のサイクルや滞りがちなポイントを分析・ヒーリング致します。 -
色とシンボルの解釈は無数にあります、皆さまの解釈を加えてください。
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当記事は、当校で「カラーバイブル講座(4時間)」を学んだ程度に「カラーセラピーと西洋史の関連を理解している方」へ向けています。