過去の記憶へアクセスし、今を生きる自分・他者のために活用する人のボトルです。
個人生の過去の記憶には「今を生きる自分を形成する記録」が、人類全体の過去の記録には「今の人類がよりよく生きるための記録」が隠れています。
記憶庫(ターコイズ)から得られる情報を上手く処理し、独立した個人と世界を結び、新しい時代を創造していくシンボルです。
色からシンボルを読み解く
B11「アカシックレコード」 ペールゴールド/ペールグリーン/ディープターコイズ
- 上層のゴールド「深い知識の応用・活用」「古代の叡智」
- 中層のペールグリーン「多様な方向性と変化」「自分らしさ」
- 下層のディープターコイズ「カルマの報酬を手に入れる」「過去の文明・過去世に学ぶ」
人類の・個人生の過去にアクセスし、様々な国や文化、宗教への関心と知識を活かして世界と繋がる色の組み合わせです。
- 上層のゴールド「過去の傷」「トラウマ」
- 中層のペールグリーン「過去に拘る」「成長・変化できない」
- 下層のディープターコイズ「敏感さ」「繊細さ」「表現への抑圧」
過去の経験を活かせず、カルマの報酬が受け取れません(過去に囚われている)。結果。本来の表現力や創造性が発揮できないかもしれません。
アカシック・レコードのシンボルから色を読み解く
ターコイズのカラーシンボルにもなっている「アカシックレコード」。
宇宙または深海など未知の領域に人類・地球のデータバンクがあり、そこにアクセスすることで地球誕生から地球消滅までの地球史から個人史まで、段階的にデータを得ることができます。
カラーセラピーではターコイズでシンボライズされることが多いです。
元はサンスクリット語の「アカーシャ(光りを発する/虚空・空間)」。英語では「アカシック」。
ブラヴァッキーはこれを四大元素とアイテールが結合することにより生まれる「第五元素」であり、輝き、冷たい、柔軟な物質と記しています。
当時は神智学協会に属していたルドルフ・シュタイナーが、1904年「アカシャ・クロニクル」(英語名では「アカシックレコード」)を出版し、アカシックレコードの名前が周知されます。
しかし概念としては新しいものではなく、例えばインドの聖人アガスティアは、全人類の過去~未来をタミル語で葉に書き記していて、その記録はアガスティアの村の「蔵」に保存されています。
過去の情報は全て当たっており、未来は「あなた次第で変わることもある」と伝えられ、実際、未来は伝えられた情報とは全く違う道を進んでいます。アカシック・レコードの未来も「書き換えられる」ものです。日本人にとっての占いは「予定されてる未来を教えてもらう」かのように扱われていますが、本来「未来」は「自分で書き換えて行く」ものです。このサンスクリットのアカーシャを具現化したのがアカーシャ・ガルバ。仏教でいえば「虚空蔵菩薩」。
空海は「虚空蔵菩薩求聞持法」を修め驚異的な「記憶力」を持っていたといわれています。このようにアカシックの概念は、輪廻転生・因果を知るわたしたちアジア人にとって本当は身近なものなのです。
アカシックレコードと前世の記憶
イギリスではジョーン・グランドの「ファラオの翼」(1937年)が有名です。
1956年ジョーン・グランドは自伝「Far memory」を出版し、過去の出版物は創作小説ではなく、40回以上繰り返された彼女の魂の旅~「自分の前世の記憶」を記したものであると公表しました。
1968年ジョーン・グランドの夫・実践心理学者デニス・ケルゼイと共著の「Many life times」が出版されます。
元々フロイト以降、精神分析の手法として催眠療法は行われていましたが、彼らは、
「過去世のトラウマが現世のパーソナリティに影響を与える」
と主張しました。生まれ変わりを現世の精神病の治療に活用した前世療法の先駆けの登場です。
日本では1986年ブライアン・ワイスの「前世療法」の出版後、前世療法や退行催眠がブームになりましたが、イギリスではもっと前から同様の療法を行っています。
催眠療法
ここでカラーバイブル的に催眠療法を振り返ってみると…
1875年、神智学協会発足(欧米に東洋思想~輪廻転生・チャクラ思想など~が紹介される)★
1885年、パリのシャルコーの元でフロイトがメスメリズムを学び、催眠術の研究☆
1895年、フロイトは催眠療法から離れる。後にアンナ・フロイトが催眠療法を批判☆
1904年、「アカシャ・クロニクル」出版★
第1次世界大戦・第2次世界大戦の戦争神経症治療に催眠療法が多用される☆
1931年、エドガー・ケイシーがARE(エドガー・ケイシー財団)設立★※1
1956年、作家ジョーン・グランドが前世の記憶を公表☆★
1984年、オーラソーマ
1991年、ブライアン・ワイス「前世療法」出版で一般にも前世療法・退行催眠が認知☆★★古くからある「人類の記憶庫」の伝説と、東洋的な輪廻転生説が神智学協会で体系化した流れ
☆メスメル以降の無意識、催眠療法の流れ
☆★ジョーン・グランド&デニス・ケルゼイ以降は精神分析がミックスされはじめる。
※1エドガー・ケイシーはメスメリズムや神智学の影響を受け、アメリカで43年間にわたり14,000件のサイキック・リーディングを行いました。彼は自分自身を瞑想で催眠状態にしアカシック・レコードへアクセスする手法を取りました。そのリーディング内容はフィジカル~スピリットまで、病気の診断から聖典の発掘場所の予言まで多岐にわたっています。
彼によるとアカシックレコードは三層に分かれており、個人レベルの記録は最下層に、地球や宇宙全体レベルの記録は最上層に、行われたすべての意識・行動が記録保持されているそうです。すべての層にアクセスできれば、個人の肉体レベルから地球の運命まで読み取れるようです。
催眠療法の流れの中でカラーセラピー見ると、イギリス式カラーセラピーにも影響があってしかるべきですが…わたしもオーラソーマ時代はごく普通に、ボトルを手に退行催眠を受けたり、友人たちと催眠をかけあってシェアしたりしていました。
「このボトルを選んだ人はエジプト時代の前世を持つ」
など、「過去世」と繋げるボトルも多かったです。(改定後、今のオーラソーマは知りません)
オーラソーマのスピリチュアリズムを受け継いだカラーミラーにもエジプト、アステカ、マヤなどの「前世」を示唆するボトルがあります。
「その人が持つ前世の世界観が、今現在を生きるその人にとって良い影響を与えてるのか否か」
オーラソーマ時代からわたしは「前世がアトランティス」「前世がエジプト時代」→「わーすごい」「さすが」で終わる流れに違和感を覚えていました。セラピストがフォーカスすべきなのは、
「今のその人にとって、その前世はどのような意味があるのか」
カラーセラピーをスピリチュアル・エンタメにしないためにも、アカシック・レコードをカラーシンボルとして使い、「過去」と「今」を読み解くカラーセラピストにとって大切な視点です。
ゆえにこの11番ボトルも、今を生きる自分のために、過去(前世含む)の記憶を活かす必要があります。
現在の人生で起きる課題や困難を招く、あなたの思い込み・パターンは、もしかしたら過去の経験が昇華・浄化できていないことから来るのかもしれません。
現世の命に役立てるために過去(世)を生かす。それが出来てこそ、遠い過去世が意味を持つのです。
当記事に関しまして
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トリコロール養成講座内では、1本ずつのシンボルを詳細に解説する時間がありません。当校のトリコロール履修生に参考になれば…と「シンボルと色」をまとめたものです。
センセーショントリコロール | カラーセラピスト資格取得講座センセーショントリコロールは、世界初の3層カラーボトルを用いたカラーセラピーです。五行や神智学の象徴を使い、クライアントが持つ人生のサイクルや滞りがちなポイントを分析・ヒーリング致します。 -
色とシンボルの解釈は無数にあります。皆さまなりの解釈を加えてください。
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当記事は、当校で「カラーバイブル講座(4時間)」を学んだ程度に「カラーセラピーと西洋史の関連を理解している方」へ向けています。