ずっとリクエストいただいていた、2016年メルマガシリーズ「ターコイズの基本連想物」追加です。
ターコイズは「河川」の色です。わたし達が(知識も常識も格段に少ない)原始人・古代人になりきった時、この色になにを感じますか?
ターコイズは因果関係とサイクルの色
古代エジプトのファラオの原型はナイルの治水工事に長けた土木の指導者。という説があるほど「大河と文明(人類)」には密接な関係があります。
エジプト文明に限らず、古代文明は「大河」流域で興っています。
河川は世界各地で「恩恵(農耕・豊作)」と「破壊(洪水)」を与えてくる…人間の意志や意図が叶わぬ「人生そのもの」「運命」の象徴です。
上流・中流・下流と川幅を増し大地を流れた河は最後に海に至ります。海から水蒸気となり天に還り、再び雨となり大地に降り注ぐ。
水が循環する無限のサイクルについては、アリストテレスの著書でも言及されています。
河川の色のターコイズは、古くから「運命」「人生(のサイクル)」「因果関係」の象徴なのです。
ただし…泥土が積み重なり「流れが滞った」河は水が汚濁していきます。「不自然」「不調和」「停滞」の状態です。
「運命」「サイクル」「因果関係」を滞らずに流すには、「デトックス」「浄化」「絞り込み」が欠かせません。
でも、人々の中には春の訪れに気づいていながら、
「今獣皮を手放したら、次の冬に困るかもしれない…」
と、「新しいスタート」への「不安」「心配」を抱え、今は不要な獣皮を手放せない人もいたかもしれませんね。季節は春夏秋冬で循環しているのに、その人の心は冬の位置で停滞し続けている「不自然」「不調和」「停滞」な状態です。 >>スプリンググリーン 色の基本連想物
自然のサイクルと色の意味
2016年のメルマガではスプリンググリーン(春の植物)を基本連想物に、
「自然のサイクル(成長・変化、生と死)」「自然と自分たち人間の関連性(リンク)」
を説明しました。
ターコイズもまた人類と自然(河川)の関りの中で、
「自然のサイクル(成長・変化、生と死)」「自然と自分たち人間の関連性(リンク)」
を学び、人類としての智慧を積み重ねていく色なのです。
多くの詩人が河川と人生を詩句で残しています。
以下はタゴールの詩ですが、人生と川の流れ・新しい変化・既存の価値観からの離脱を表しています。
人生は大きな川の流れによく似ている。
その急激な川の流れの力によって、今まで流れたことがない、新しく予想もできなかった水路が開かれていく。
そうした変化に富んだ流れや、計画もしていなかった変化は、神様がわたしたちの人生に計画なさったものなのだ。人生は人間が作った運河のように決まりきった水路だけを流れるものではない。
こうしたことを、自分の人生ではっきりと認識した時、わたしたちはもう、どんな人間社会の作り事にも惑わされなくなるだろう。
過去からの知恵を生かし、今から未来を見るターコイズ
大河の流域で興きた文明は、エジプト・メソポタミア・黄河、長江…個性的な文化や技術を創り上げ、消滅していきました。
しかし地上の文明は消え去っても、古代の人々の暮らしに寄り添った河の水は「海」へと流れ込み、記録や記憶は「海」に蓄積されています。
後のユングは「海は無意識」「陸は潜在意識」と区分しましたが、遥か古代から「海」は、
- 失われた記憶や記録の集積場
- 河の水流れ着き、再び天へと還る「終わりとはじまり」の場所
など、意識や理性を越えた神秘~「無意識に刻まれた記録と智慧」の象徴です。
「今は消滅してしまった。けれどかつては知っていた」記録や叡智にアクセスし、再び人類の未来に役立たせるため「集合的・普遍的無意識」「アカシックレコード」と繋がる色なのです。
このような「自然の色」と人類の長い長い付き合いから、「色彩象徴」が生まれカラーセラピーの「色の意味」に繋がっています。
「色の知識」に凝り固まり過ぎず、たまにはシンプルに自然の色に立ち返ると、色の本質が見えて来るかもしれませんよ♪