レッドは「夕日」「火」「血」の色です。
わたし達が(知識も常識も格段に少ない)原始人・古代人に成りきった時、この自然の色になにを感じますか?
夕陽の赤は「急げ!」の色
真昼の太陽が西に傾き、太陽と空が赤に染まる時…夕陽の赤は夜の訪れを告げます。
地上を猛獣たちが跋扈する夜の闇が来る前に、「危険」を教えてくれるシグナルです。
赤色は「(生死に関わる)急げ」「動け」の色。
悩んでいる暇はありません。あっと言う間に夜が訪れてしまえば、猛獣たちの時間です。
赤い血は、人が、仲間が猛獣たちに襲われた時に目にする色。流れ出る赤い血は「死」の色であり、
「(この赤がすべて失われる前に)急げ」「(この赤が流れる前に)動け」…古代より赤は「サバイバル」「生きるために動け・止まるな」のサインです。
赤は「危険」「急げ」のサイン
しかし、血は「出産」時にも多く目にします。新しい生命の「誕生」「スタート」を意味するのも、血の赤でした。
「生と死」、対極の局面で目にする赤い血の色は、古代より人間にとって良くも悪くも「生命そのもの」の色だったのです。
火の赤は「前進」
かわって「火」のレッドは人間にとって「進化」の象徴です。
闇に沈んでいた夜に灯りを灯し、猛獣を追い払う役割をしてくれたのは「火」です。
生で食べていた肉に「調理」という工夫を与えてくれたのも「火」です。火のレッドは「前進」「進歩」の色。
この便利な「火」を人間が制御するまでは長い時間がかかりました(海外の山火事のニュースを見ていると、今だ「制御出来ている」とは言い難いですが)。
悪しき者から身を護る「浄化」の炎は、人間にとっては「御しがたい」ものの象徴でもあります。
人の手の制御を離れ、大地を焼き尽くす炎の赤は、
「人間の手に余る圧倒的な破壊のパワー」…「破滅」「暴力的」「怒り」のサインでもあります。
多くの神話で赤は「戦いの神々」の色ですが、時に「悪魔の色(地獄の色)」とシンボライズされるのは、
炎の赤~「(人が)制御できない」「全てを焼きつくす」パワー
が人々に与えた恐怖の記憶から来ているのです。
このような「自然の色」と人類の長い長い付き合いから、「色彩象徴」「色のイメージ」が生まれカラーセラピーの「色の意味」に繋がっています。
「色の知識」に凝り固まり過ぎず、たまにはシンプルに自然の色に立ち返ると、色の本質が見えて来るかもしれませんよ♪
WHITE-TARA COLOR通信71 2016年1月3日配信済み