「馬頭」の名の通り馬の首を冠し、馬のみならず畜生の救済を行う観音変化菩薩。
六観音(聖観音・十一面観音・千手観音・如意輪観音・馬頭観音・准テイ観音)の1つですが、柔和相ではなく忿怒相で造作されることが多く「明王」に数えられることもあります。
馬頭観音の造形
馬頭観音の「忿怒形」は頭に馬の首の冠、髪は赤く逆立ち、三面六臂で描かれます。
「柔和相」は「赤菩薩」とも呼ばれ、本来「忿怒相」とは造形が異なりますが、わたしは「忿怒相」の造形で「柔和相」を描いています。なので点描仏画の中ではオリジナル色が強め。
馬頭観音とペット供養
実は当ホワイトターラから1分の場所でも馬頭観音が祀られています。南品川は大井町から見れば「坂の下」。
今は緩やかな坂ですが、江戸時代はものすごく急な坂だったそうで馬が死亡することが多く、その馬たちを奉るために坂下に馬頭観音を建てたんだったような(うろ覚え)。
現代は犬猫を「家族」としてあつかいますが、昔の人たちにとって「使役動物」こそが命綱。馬や牛は「商売道具」であり「旅の盟友」であり日常に欠かせない相棒。
馬や牛が傷つかず、自分たちの旅路も守られるように、各地に馬頭観音が建立されています。
そんな馬頭観音なので、愛犬・愛猫の供養やペットロス時にもいいんじゃないかな~と思ってます。
以前、病気の野良猫を保護し、病院に連れて行く矢先に亡くしなってしまった時に「猫供養に馬頭観音を描こう…」と思ったのですが、儀軌通りの忿怒相を描く気にならず(顔が怖すぎて、猫を託す気にならなかったんですよね)、
「いつか、安心して猫を託せる素柔和相の馬頭観音を描こう」
と思ってました。
「見た目の顔」は問題じゃないと思いつつ、大事なペット託し供養するには、優しい顔の方がいいですよね(笑)
馬頭観音仏画を描く
当校では馬頭観音「彩色仏画」「点描仏画」を描いていただくことができます。(ただし「忿怒相」の造形で「柔和相」を描いてるのでやややオリジナル
馬頭観音点描曼荼羅
オプションで「C11 馬頭観音」を応用し曼荼羅風に描いていただくことも可能です。(サンプルは大日如来)